写真の町東川賞—2012年新人作家賞

新人作家賞

第28回東川賞 新人作家賞

北島敬三

志賀理江子 Lieko Shiga

宮城県在住

1980年愛知県生まれ。2004年ロンドンのチェルシー美術大学卒業。2005年Mio写真奨励賞受賞。2008年、写真集『Lily』(アートビートパブリッシャーズ)、『Canary』(赤々舎)にて、第33回木村伊兵衛写真賞受賞。2009年にはICP国際写真センターインフィニティアワード(新人賞)を受賞する。
 2006年に仙台メディアテークで開催された「Re: search オーストラリアと日本のアート・コラボレーション」展のため、仙台での滞在制作を機に、2009年より宮城県名取市北釜にアトリエを構える。村の専属カメラマンとしてコミュニティーに溶け込むなか、その土地で培われてきた個々人のオーラルヒストリーに耳を傾け、その経験を取り入れた作品を村の人々と共同制作する。2011年6月から翌3月にかけては、仙台メディアテークで11月に開催される個展に向け、北釜での制作や震災後の活動についてのレクチャー「考えるテーブル」(全10回)を行った。
 志賀が生み出す触覚的で鮮烈なイメージ群は、イメージ、身体についての様々な問いを投げかけるとともに、その強度において見る者を圧倒する力をもつ。

作家の言葉

2008年の冬にある美しい松林と海に出会いました。普段だったら私はそういう風に感じる場所を写真に撮って、それで家に帰るのですが、その時は写真に撮りませんでした。でも家にも帰りたくありませんでした、そこに写真を撮る代わりにずっと居たいと思ったのです。つまり、その場所はあまりにも私を惹き付けたから、いつものように写真を撮る事を許さなかった。私はずっと撮るということよりも「写真」に招かれたいと思っていました。今年で「北釜」に住み始めて4年目になります。色々な事がありましたが、今はその意味が少しわかるような気がします。松林と海に感じた幻想的でファンタジックな印象は「社会」であったのです。この松林は世界の遠くまで繋がっていました。

 はたして私は招かれたか?今解るのは、「写真」はあらゆる時間軸から解放され360度の振れ幅でその価値が激しく揺れ動いているということだけ。北釜の懐は半端なく深かったです、住民の皆様に心から感謝します。これまでのたくさんの失敗とすったもんだの時間に対して賞を下さりありがとうございました。

  • Lily

    Lily

    2005

  • Canary

    Canary

    2007

  • タイトル未定

    タイトル未定

    2010

  • タイトル未定

    タイトル未定

    2010

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